当店の畳表

ここでは当店の扱う畳表についてご紹介させていただきます。

八代市
八代市の球磨川 球磨川の上流
適度な潮風と球磨川の清流…。温暖な気候に恵まれた熊本県八代市にて畳表となる
藺草
(いぐさ)は育てられます。
畳表の9割が八代市で作られていますが、当店は八代市の
中でも特に良質な藺草を育てる地域に着目し、日々、研究を重ねています。
その研究をさせていただいているのが熊本県八代市西部にて優良な畳表の生産を
している生産者グループ
「若藺(わかくさ)会」の方々です。


 
藺草(いぐさ)刈り
7月上旬になりますと、イ草の刈り取りが始まります。

水分を含んだ藺草は重くて積み上げるだけで大変な
重労働です。

藺草を立てている網を外す作業は風が吹くと思うように作業
が進みません。また、網を立てている鉄パイプを抜く作業も
大変です。

田んぼのぬかるみで抜いた鉄パイプを数百本運んだり、乾燥
窯から乾燥した藺草を出したりする作業は粉が目に入り、大変
困難を極めます。

当店は毎年イ草生産者さんの自宅に泊まり込みでお手伝いを
させていただき、上質な品質の畳表を、安定してエンドユーザー
のお客様にお届けできるよう努力しております。
20年前からこのお手伝いを始めて今では沢山のイ草生産者の
方々との信頼関係が太いパイプで繋がれております。

※撮影協力 村岡洋光氏

  ↓村岡さんのイ草がテレビ朝日でご紹介されました。
           うちの子が紹介しています
 


若藺会
若藺会は畳表の本場、八代市西部地区でい草生産から畳表加工まで
行っている生産者グループです。一本一本丸く弾力性がある草を使い、
ツヤのある表に仕上がっています。会員全員が、安心安全の証として
*エコファーマー資格を取得し、安全な畳を皆様にお届けするため、
定期的に研修会等を行い、より良い製品作りに日々努力しています。
消費者の皆様に最高の満足をお届けするくらいの気持ちを常に持ち
作っていますので私達「若藺会」の一枚一枚丁寧に織り上げた畳表を
お客様に御使用していただけたら幸いです
※このグループの方々には当店も絶対の信頼を持っております。
  この畳表の購入にあたっては正規の取り扱い店でしか購入
できません!また当店の扱っている畳表は全て正規品です。

*エコファーマーとは「土作り、減科学肥料、減科学農薬」の
  3つに取り組む都道府県知事の認定を受けた農業者です。



産地表示
検査合格印 全てに生産者表示
出荷番号の添付 エコファーマー認定表示
国産畳表には様々な表示があります。検査合格印、出荷番号の添付、生産者の表示
などです。当店では国産表の中でも、より厳格な検査をする広島びんご表を多く仕入れ
ています。また、畳表には産地表示のほかに生産者名、もしくはグループ名を印字して
あります。エコファーマー認定生産者の場合は、写真付きラベルを付属しております。


藺草(いぐさ)

当店の推奨する国産畳表は土作りから始まります。有機肥料をふんだんに使い科学肥料を
抑えて作られる藺草は、指で転がすと丸く、中の綿も沢山入っています。また農薬散布は
最小限の微量に抑え、減農薬に努めています。また残留農薬検査も毎年行い安心、安全を
心がけています。

    

藺草(いぐさ)の違い
涼風(すずかぜ) ひのはるか
藺草(きよなみ) 藺草(ひのみどり)
当店で使用する「いぐさ」の品種は主に3種類です。平成18年に誕生した「ひのはるか」
は細くて、生の草の時には非常に作りにくいですが、織りあげると、とても青く、きめ細や
かで艶があります。

涼風は平成25年に誕生した草で、とにかく硬くて太いです。織り上げるとかなり肉厚に
なり耐久性もかなりある品種です。生産者さんの立場で考えますと、とても作りやすく
徐々に作付面積が増えていっています。

どちらの草でも、丁寧な生産者を厳選し、仕入れをしていますのでご安心ください。


 特上畳表
畳表になる、藺草は乾燥後に数段に振り分け
られます。1番下物は80cmまでで、それ以下は
座布団用に加工されます。
左図の1番上は関西地方で使用される本間
サイズです。その下(真ん中)は関東地方で
使用される特上畳になります。
特上品となる畳表は特に長い草の中心部分
のみを使用するため、赤い穂先や白い根が
比較的入らず均等な色合いになります。
また太番手の麻糸を軸にして藺草を地厚く
織り込む為、ツヤが良くなり耐久性も増し
丈夫で長持ちするのです。
赤く枯れた穂先 畳表となる部分 白い根の部分


藺草色彩選別機
当店では藺草のランク分けの際、高性能の機械での精密な仕分けを行っている生産者とのみ
契約して赤い草が入らないよう細心の注意を払っています。藺草がレーザーを通過する際、
色を判断し合格は下に、不合格は上の段に落とされます。機械での選別が終わったあとは
人間の目による最終確認もして織り機へと運ばれます。  ※協力 山園織機製作所

 
選別した後の比較

センサーで
引っかかった
短い草
  


センサーで
合格した
長い草
左の写真は選別したあとの草です。上の草で織り上げたものが右の図でいうと上の畳表になります。
当店では選別で合格した草のみを使用しています。ちなみに上の草で織り上げた畳表は見本として
作成いたしました。普段は扱っておりません。


染土
左から輸入染土  備後染土  三原染土 色も全然違うのがわかります。
乾燥する時に使用する染土は淡路島産の三原染土や備後染土や輸入染土を配合させた
ものを使用しています。以前は淡路島産のみを使用していましたが、新たにひのみどり染土
を混合使用する生産者もおられます。染土は鉱物を細かくしたもので自然色を重視した
青銀白色です。科学染土ではなくゼオライトで自然な物ですので体には安全です。
※ゼオライトとは採掘場から取れた鉱物をそのまま粉砕したものです。



麻糸
化繊入り麻糸 天然麻糸
畳表に使用される経糸は当店は全て右の写真にある、天然の麻糸を使用しています。
白麻が等間隔に入り、すべてが自然素材なため、いかなる気候に対しても適応できる
伸縮自在の糸です。またすべてが風化し土に返るため環境にも配慮しています。
左の麻糸は化繊が入っていますので、安く手に入り、今でも使用されている場合が
ございますがアレルギーの方にはおすすめできません。※協力 マルヱ株式会社 


流備表
ここでは床の間に使用される流備表についてご説明いたします。もともと茶色く色が
付いた畳表ですがこの色に仕上げるのは生産者の長年の勘と見極めが非常に重要
です。上の写真は太陽に当てて、色を付けている様子です。1番最高級のイグサを
使用し、夏は1週間、冬は1ヶ月以上外で干します。1回干すだけではなく「引き上げて
水槽に入れ洗う」を4回繰り返すので大変重労働です。
※流備表は「龍鬢表」や「琉備表」など様々な書き方があります。
草は熊本で主流のひのみどりは一切使いません。古くから伝わる在来種となります。上の
写真は大目の流備を仕上げている途中です。織機も流備専用のものを使用いたします。
出来上がった畳表は丁寧に積み上げられます。暗い室内に置かれた流備表は、黄金色に
輝いていました。当店ではこの流備表を扱っていますので、ご希望のお客様はご連絡お願い
いたします。
  

畳の構造は、空気を沢山含むスポンジ状なので適度な弾力とクッション性があります。その為、赤ちゃんやお年寄りの方が転ばれても衝撃を優しく受け止めるバリアフリー機能を持っています。梅雨時には湿気を吸収し、乾燥時には水分を放出します。また同時に健康に被害を及ぼすアセトアルデヒドや二酸化窒素も吸収します。畳は常に気温のコントロールをしながら、空気の浄化もして、なおかつ湿度も正常に保ち続けますので、天然の空気清浄機といっても過言ではありません。生活様式の洋風化が進む中、畳は古来より日本の風土に適応してきました。真夏には涼しさを、真冬には一家だんらんの暖かさを感じ、その感触はほかの素材ではなかなか味わえません。また大量のマイナスイオンを放出しますので、パソコンや家電のプラスイオンに囲まれた現代において、家にいながら森林浴と同じ効果をもたらす畳は、非常に重要な役割を持っていると言えます。

加藤畳店

TEL 048-768-0417
FAX 048-768-0417

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